グッバイ小倉

北九州に赴任して3年と3ヶ月。

大体の周期と風の噂で覚悟はしていましたが、水物と言われる人事のことでもあるので決まるまでは確信めいたものを持てずにソワソワ過ごしたここ数ヶ月。

この度、発令があり7月から大阪の職場に転勤となりました。

駆け出しとして若手時代に働いていた職場と同じビル、ミッションとしても当時と同様の企画戦略部隊となりますが、当時の経験とここ北九州での経験がそのまま活かせるミッションということで若干ホッとしているところです。

北九州への赴任は初めての職責、営業という職種、そして何より単身赴任ということもあって仕事面も生活面も大きすぎる変化がありました。

仕事面

仕事面に関しては、まさしく最高のメンバーに恵まれたことが全てで、ほとんどが年上のメンバーではありましたが、長い経験と誇りと積極性を持ち合わせた尊敬できる方ばかりでした。

役割上、どうしてもトラブルが起こった時に謝ったり、イレギュラーなことが勃発したときに何とか調整したりという苦しいピッチングばかりの日々ではありましたが、そんなメンバーと時にはグチも言い合ったり、時には夜を2つ越したりと一緒に乗り越えていくことで、振り返るとただただ楽しかったという思い出だけが昇華されてくるようです。

大口顧客の法人営業という仕事柄、長年お付き合いのあるお客様との関係性構築も大きな役割でしたが、とにかく逃げずに諦めずに向き合うということを続け、最終的には対応に苦戦していたお客さんからも信頼できる相手として認めていただくことができました。

現場最前線の仕事、土日も業務用電話が手放せず、トラブルで呼び戻されたことも深夜に謝りに行ったこともありました。一つ一つをあらためて切り取ると、やはり辛かった部分も多かった・・。

ですが、役員会でプレゼンを決めて大型受注を勝ち取った時の喜びや、粘りに粘ってトラブル解消できた時の達成感など、チームで分かち合うこの気持ちは決して、本社でやっていたようなオーバーヘッド系の業務では味わえない部分でした。結果的に自分を一回りも二回りも成長させてもらえたと思っています。

何よりも嬉しいのはベテランのチームメンバーからも難しいお客様からも「これまでのマネジャーの中で一番だった」と言って頂けたこと。間接的にお聞きしたのでより一層嬉しかったです。右も左も分からないままに自分なりに模索しながらやってきたことが間違いではなかったんだと嬉しい気持ち、ホッと安心する気持ち、寂しい気持ち、結局たった3年で去る申し訳なさ、が混じり合った複雑な気持ちになりました。

そんな大切な皆さまから頂いた、嬉しい贈り物。大切に使わせていただきます。ありがとうございました!

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生活面

生活面についても、家族に全力でサポートしてもらったお陰で、苦労はかけつつも何とか乗り切ることができました。

娘が小1になった4月からの単身赴任ということで、下の子は年中。まだまだ手がかかる時期でもあり、ワンオペ育児で大変な苦労をかけました。

せめて土日くらいはと、月4回程度は帰るようにはしてましたが、帰りにはいつもスーツケースいっぱいの夜ご飯を持たせてくれ、不慣れな一人暮らし生活を大いに助けてもらいました。引越前夜まで妻が作ってくれた夜ご飯という恵まれっぷりで、外食に頼らずに体型や健康をキープできました。

月に1.5往復分しか旅費は出ないので、少しでも負担を減らすべく、旅行券で終電の新幹線を利用してましたが、行きも帰りも0時を越えるので土曜日や月曜日はいつも眠たく、土日に毎週旅行しているようなものなので身体の負担も正直、そこそこ応えました。

何より辛かったのは、単身赴任当初、夜に子供達とお風呂に入ってから帰る際、毎回泣きながら見送ってくれることでした。毎回もらう手紙を新幹線で読むたびに「なんでこんな想いをさせないといけないんだろ・・」と、この生活に疑問を抱くこともしばしば。

そんな手紙も保管箱のフタが閉まらないくらいの量になってきた頃には、子どもたちもこの生活に慣れて、テレビ見ながら「バイバーイ」ということもしばしば・・。(特に息子)

まぁそれだけ成長もしてるんだということで、寂しいような嬉しいような。。

毎朝、ご飯を食べながらのFacetimeと帰ってからのFacetimeは欠かさずに、離れているからこそ、日々何気ないことでもコミュニケーション取ることは心がけ、こうしたツールがあったからこそやってこれた部分も大いにあります。

年に2回は、大型連休時に小倉に家族で遊びにきてくれて、九州ほぼ全域を旅行できたし、北九州の魅力も隅々まで満喫することができました。関西からあえて旅行で行かないようなところを攻められたので、忘れえぬ思い出にもなりました。

残りあと一週間、まさにカウントダウン。

これから毎日が挨拶回りとなります。限られた時間の中で直接、全ての感謝を伝え切るのは難しいですが、何らかの形で御恩を返せるように、もしくは別の形で御恩を送っていけるように、しっかりと精進していきたいと思います。