今回紹介するのはD・カーネギーの「人を動かす」。
説明不要の名著です。
まさに自己啓発書の王道。その言葉どおりの内容。
これで1500円は安すぎる買い物。
5万円以上の価値があるのは間違いない。
- 作者: デールカーネギー,Dale Carnegie,山口博
- 出版社/メーカー: 創元社
- 発売日: 1999/10/31
- メディア: 単行本
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何よりこの本が1936年に書かれていたことが衝撃です。
今もなお、重版され、5000万部以上も売れていることを考えれば、時代は変わっても人間のとるべき行動の原点は常に変わりはないんだろなとよくわかる。
タイトルこそ、マネジメントのような印象を受けるが、
内容は一言でいえば、人間関係。
その秘訣について、
①人を動かす三原則
②人に好かれる6原則
③人を説得する12原則
④人を変える9原則
以上4つのパートから成っている。
今日、紹介するのは人を動かす三原則。
1.人を非難しない
2.相手に重要感を持たせる
3.人の立場に身を置く。
ものすごく、当たり前だと思いませんか?
でもこれがいかにできていないか。いかにこれを実行することが難しいか。
ごく簡単にそれぞれの要点を列挙すると、
1.人を非難しない
・他人のあらさがしはなんの役にも立たない。
相手は本能で自分を正当化しようとするだけ。
それに、結局、反抗心を起こすことになり、まことに危険。
・人を非難するのは、天に向かってつばを吐くようなもので、
必ずわが身に返ってくる。
人の過ちを正したり、人をやっつけたりすると、結局相手は
逆にこちらを恨むだけ。
・他人の欠点を直してやろうという気持ちは確かに立派。
しかしどうしてまず自分の欠点を改めようとしないのか?
他人を矯正するよりも自分を直すほうがよほど得であり、
危険も少ない。
・人を非難するかわりに相手を理解するように努めよう。
なぜ、相手がそんなことをしでかすに至ったか、よく考えてみよう。
言われてみれば当たり前だと思いますが、仕事場で起こっている問題の多くはこれらのことができてないことが原因のような気もします。
こうすべきだ!と正論を振りかざし、相手を変えようとする、
しかし相手は顔をつぶされ、言うことを聞くどころか余計にやる気がそがれ、状況は悪化する。
こんなことは毎日のように起こっています。
相手のせいではなく、すべてを自分の責任として物事を考える、そうした心構えの方がよけいなストレスなんかも抱え込まずにすむかもしれません。
2.重要感を持たせる。
・人間の持つ性情のうちでもっとも強いものは、他人に認められることを渇望する気持ち。
・自己の重要感を満足させる方法によって、その人間の性格が決まる。
・叱られることほど、向上心を害するものはない。
ふと、仕事場で自分の尊敬・信頼する人、しない人をフィルタリングしてみると、「厳しくとも、時には褒めてくれる人」がその判断基準になってます。
成果を残しても、あらを探して指摘しようとする人に対しては、例えそれがいい指摘であってもあまり耳を貸そうとしない自分もいる。
しかし、どの部分が良かったと正面からほめてくれる人に、指摘を頂いたときはしっかりと受け止め、それを改善しようと努力する。
単純ですが、それが人間。
やはり後者のような人でありたいなと思うわけです。
3.人の立場に身を置く。
・成功に秘けつというものがあるとすれば、それは、他人の立場を理解し、自分の立場と同時に、他人の立場からも物事を見ることのできる能力である。
・自己主張は人間の重要な欲求の一つである。
例えば、仕事に人が足りないとき、人手が必要だから手伝ってくれへん?と頼まれるより、この仕事にはあなたしかいない!と言って頼まれた方ががぜんやる気がでる。これらは全て単純のようで、ごく当たり前のことのようですが、
それを実践に移すことはことごとく難しい。
本を読みながら40以上の付箋をつけましたが、
それぞれをしっかり胸に刻んで、一つでも多くの「原則」を実践していきたいなと思うわけです。