今年の目標の一つに、「本の内容をちゃんとアウトプットする」という目標を立てていました。
これまでは「年間に100冊読む!」といったインプット型の目標が中心でしたが、多読乱読しても今ひとつ振り返ったときに実践に移せていなかったり、得た内容を周囲にうまく伝えられなかったりして これではあかんとなったわけです。
そんなこんなで今年は1冊1冊じっくりと読み進めていますが、ふと出逢ったこちらの本に大きく影響を受けています。1冊の本にこんなにも生活習慣を一気に変えられたのは初めてかもしれません。
- 作者: アーノルドベネット,Arnold Bennett,渡部昇一
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 2016/05/11
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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24時間でいかに生きるか
副題がズバリそのままですが、「24時間でいかに生きるか」という具体的なヒントが散りばめられてます。
具体的には、仕事と睡眠で約16時間として、残り8時間を「自分の心と身体を成長させること」に使うことによって人生のすべてが決まると言い切っています。(仕事や睡眠の中身については、自分が語る内容ではない、と完全スルーする潔さ)
たぶん、誰もが「残業した後に正直そんな余裕ないし、帰って寝るだけが現実、、」と言いたくなるところではありますが、著者的には、「仕事にエネルギーを使い果たして残りの時間に頑張る余裕がないのなら、朝1時間でもいいから早起きをしろ、ていうか、そもそも仕事後に出かける予定がある時は大急ぎで帰って楽しんでいるはずだからそれは言い訳だ!」と耳が痛い正論で何にも言い返せません。。
どう時間を抽出するか
かといって、毎日8時間をすべて自己啓発に使えるわけでもありません。著者が「ただ始めさえすればいい」とする習慣は具体的には以下の3点。
・週6朝×30分、週3晩(一晩おき)×90分の7時間半を何が何でも確保する。一週間の中でもっとも重要な時間であり、予定と同様に何がなんでも確保する。たった7時間半と思うかもしれないが、これにより週全体が活気と情熱に溢れたものとなり、退屈極まりない仕事にも関心をもてるようになる。
・1週間を6日として計画し、1日はその時々で気まぐれに思いついたことをやる1日として設定する。
・通勤時間のようなまとまった時間も漫然と新聞を読むのに使うのではなく、誰にも邪魔されない貴重な時間として有意義に使う。
どういう時間に使うか
このようにして作った貴重な時間をどのように使うかについて、著者は大体以下の3点を挙げています。
1.集中して物事を考える訓練
頭の働きをコントロールすることは充実した生活の第一条件と位置づけ、全ての土台になるとしています。
その具体的な訓練方法は「家を出たらひとつのことに思考を集中してみる」ということ。何回逸れてもやり続ける。テーマは何でもよいが、学んでいる内容であれば一石二鳥になるとしています。
2.己自身を学ぶこと
具体的には生活信条と実際の行動の関係から自分を見つめることであり、帰りの通勤時間にでも、何が出来て何が出来なかったかをやりましょうとしています。
”自分の行動が生活信条と一致していない人生は無意味な人生である”とガツンしたひと言が心に響きます。
3.系統立った知識を身に付ける
この世に退屈なものなどないとして、好奇心を満たすことを全力で推奨しています。
”人生とはすなわち好奇心”。ここでも名言出ました。
そのためにも読書は大事な習慣とのことですが、精神を陶冶する際の最も重要な要素の一つは努力感であり、「努力して読む」ことで糧としていけとのこと。哲学であったり、詩であったり、集中して読む必要があるものが大事で小説はNG。
また、自分が読んだものについて少なくとも45分位かけて注意深くしんどくなるくらいに反芻してみないならせっかく読んだ時間も無駄になる。どんどん先に読み進めてはいけないとのことで、これには激しく同感でした。
自分なりの実践方法
著者自身も「24時間をフル活用する」ためのこれら習慣は決して「ささやかな努力」ではなく、何らかの犠牲と強固な意志が必要としており、実際なかなか大変なものがあります。
ですが、自分が日々感じていた問題意識にどストライクで突き刺さった1冊であり、偶然同じような指摘を全く別のセミナーで聞いたこともあってスイッチの入り方は半端なく、まだ約3週間ではありますが、以下の実践を継続しています。
・5時半に起床し、読んだ本の中身をまとめたり、それをもとに、自分なりの考えを巡らす時間にする
・通勤時間のうち、まとまった徒歩の時間は歩きスマホをやめて、一つのテーマに集中して考える訓練をする
・帰りに通勤時間には一日の行動を振り返り、簡単にメモする
夜の1時間半については、まだ習慣とまでは至っていませんが、会社的な「働き方改革」ともうまく合わせ技で習慣化していきたいと考えています。
まず1ヶ月、そして半年・1年としっかりと習慣化し、と言いつつも疲れない程度に充実した時間を作っていきたいと思います。