陽はまた昇る




昨夜からニュースになっていますが、東芝がついにHD-DVD事業から撤退を検討とのこと。(東芝側は否定)

次世代DVDの標準として、ブルーレイディスクHD DVDは数年にわたって激しい主導権争いを繰り広げていました。そのために、消費者はどちらを買っていいのか判断できず、普及が進まないという悪循環が続いてました。以前に両者の規格を統合する話も出ていましたが、それも頓挫。これでようやく規格が一本化する流れとなりました。

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両規格の陣営は上図のとおりですが、年明けに米メディア大手のワーナーがHDDVDから撤退したのが敗退のきっかけとなりました。それに引き続くように、一昨日、米小売り大手のウォルマートがHDDVDの販売を取りやめることが最後の決め手となって、「東芝撤退」検討に至ったというわけです。

一昔前の「VHS対ベータマックス」の規格争いでは、ソニーが敗退してビクターが標準を勝ち取ったのはご存じのとおりですが、このときの決め手となったのは「2時間の録画」。

大衆が求めていたのは、高画質(ベータマックス)ではなく、2時間ドラマを録画できる利便性だったというわけです。

では、今回の次世代DVDに大衆が求めていたのは何だったのでしょうか。

欲張りな現代人は両方、すなわち高画質を長時間保存できる「容量」を求めていたといえます。

ブルーレイが200GB(計画値)保存できる技術であるのに対して、HDは45GB。

コストが低いというHDDVDのメリットは、規模の経済で簡単にひっくり返るものでした。

年末商戦において、次世代DVDデッキの国内販売シェアはブルーレイがなんと95%。

これでは、コストが大幅に下がるのは目に見えています。

VHSとベータマックスの規格争いを描いた「陽はまた昇る」という作品にこんなセリフがあります。
「楽な戦いで勝つより、厳しい戦いで負けることが人間を成長させる」

数百億円もの損失が見込まれるとのことですが、「技術の東芝」にはこれからも世界を引っ張ってほしいところです。










陽はまた昇る―映像メディアの世紀 (文春文庫)
佐藤 正明 おすすめ平均
stars
starsドラマのような世界
stars日本の製造業を支えてる人はここにもいた
starsVHSの考え方
starsビデオ戦争を雄大に捉えた大河ドラマ


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