読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

動じない心

松井秀喜

ぼくの尊敬する人物の一人です。

星稜高校時代からのファンでもあるので彼の書籍はほぼすべて読破しましたが、最近出たこの本は別格です。ファンだけでなく、自分を磨くすべての人に読んで欲しい本です。

おもしろかった点は大きく分けて2つ。

1.松井の違った側面が描かれていて、彼の人間性の素晴らしさを再認識できる点

2.彼自身の哲学に基づく、困難に立ち向かう方法のアドバイ

 それぞれ、簡単に紹介します。

○松井の裏側

いつもインタビューで「問題ない」「大丈夫」と答える理由について・・

 →一度「痛い」という言葉を口にしてしまったら、どんどん痛く感じるようになるものです。 だから、まず「大丈夫。大したことない」と口に出し、自分自身に言い聞かせていたのです。この台詞を聞いて、「松井は強い」と思ってくれた人がいるかもしれません。でも、むしろ弱いんです。弱い自分と必死に闘っているからこそ口にしていた言葉なのです。

大リーグ1年目のスランプ時の心境について・・

 →僕は改めて自分は器用ではないし、素質がないと痛感しました。奇麗事や謙遜ではありません。本当にそう感じ、辛かったからこそ、二度とあんな思いはしたくない。だから、あえて力不足の自分を受け入れ、現状を打破したいと必死になるのです。

○困難に直面したときのアドバイ

 松井がこの本で繰り返し伝えているのは、「コントロールできないことに気を病むな」ということです。心に響いた記述をピックアップしてみました。

 ◆僕は困難に直面したとき「今、自分にできることは何か」と自問します。きっと、前へ進める選択肢があるはずです。 

 ◆残念ながら過去に戻ることはできません。過去の自分をコントロールすることはできません。しかし、未来の自分はコントロールできます。少なくとも、過去よりは思い通りにできる可能性を秘めています。それならば、前に向かうしかありません。

 ◆悔しさは胸にしまっておきます。そうしないと、次も失敗する可能性が高くなってしまうからです。コントロールできない過去よりも、変えていける未来にかけます。そう思っていなければ、失敗とは付き合っていけません。

 ◆失敗と付き合うことは「あきらめる」ことではありません。すぐに忘れてしまう、あるいは達観することでもありません。悔しさは過去ではなく、未来へぶつけるのです。

 ◆気をつけたいのは、結果が出ないからといって、思考の軸になる部分までいじってしまうことです。ですから、スランプになった時にどう対処するかではなく、まず、スランプに陥らないために、できる限りの準備をしようと考えています。

 ◆自分にとって120%の結果を出せるのに越したことはありません。でも、仮に120%の結果が出てうまくいったとしても、それは確固たる裏付けがあるわけではありません。むしろ、その20%を欲張ったがゆえに、自分のスタンスやアプローチが崩れてしまい、80%の結果しか残せないケースもあります。それだったら、最初から100%、つまり自分の中で日頃から心がけていることや備えを出し切ることを目標にしたほうがいい。

引用ばかりとなりましたが、それだけ心に響いた言葉の連続でした。やっぱり説得力のある人の言葉は重いとしみじみと感じました。

不動心 (新潮新書)

不動心 (新潮新書)

 

 

広告を非表示にする