カタツムリが教えてくれたこと

仲間入り(9月)

娘の生きもの飼育熱の高まりに伴い、ダンゴムシ、蝶々に続いて仲間入りしたのはなんとカタツムリ。

近所の公園でたまたま見かけ、虫カゴや住処となる素焼きの植木鉢なんかを買い揃え、いざ捕獲!と再訪するも見つからず・・2週間かけてようやく再会し、飼うことに。

夏はカピカピになっていて、一見すると殻だけの死骸のように見えますが、霧吹きで水をかけてしばらく経つと元気な姿を見せてくれます。後々、色々と詳しくなりましたが「夏眠」といって冬眠の夏バージョンがあるようで干からびないように閉じこもっているようです。

最終的に仲間入りしたのは大小あわせて4匹になり、娘はマイちゃん、カタッチ、ツムリちゃん、マイマイと名前をつけてカタツムリ達が活動を始める夜になっては毎日飽きるほど眺め、餌と霧吹きを欠かさずそれはそれはたいそう可愛がってました。(ちなみに昼はずっと土の中に潜っています)

結婚、そして産卵。(10月)

これも、30年余り生きてきて初めて知りましたが、カタツムリはオスメスの区別がなく、一匹でどちらの働きも持ち合わているのだそうです。

ある日の夜、いつものように夜になると動き出すカタツムリたちを観察していると2匹が仲良く重なっているではありませんか!

もしやこれは交尾!?と家族で感動。

そしてそれから2週間ほど経ったある日・・なんとカタツムリのすぐそばに卵を発見!

4匹もいるので、そこから何度となく産卵が繰り返され、時には30個ほどの卵が産みつけられたりと生命力に驚く日々。

いよいよ・・誕生!

卵を隔離して、日々大事に湿らせ続け約3週間。とうとうこの日がやってきました。

誕生!!我が家歓喜

タツムリって卵から殻付きで生まれてくるんですね。生まれた瞬間から目や触覚まで大きなカタツムリそのままの姿で一生懸命エサを食べる姿に我が家は感動に包まれました。

当然、たくさんの卵があるので毎日1,2匹ずつ増えていき気づけば8匹ほどに。

別れ。

そんな中、世話の過程で子どもたちが落としてしまい、殻が少しだけ欠けてしまったカタツムリが日々弱り、それにつけこむように他のカタツムリがイジメはじめ、殻を食べてしまったりして、殻がボロボロになってしまった一匹のカタツムリ。

世話のために触るだけでも崩れそうなカタツムリ。息も絶え絶えな様子に、娘は嗚咽。何度か快復したりもしましたが、最終的には力尽きてしまい、ご臨終。

結果的には飼育したことによって、死なせてしまうことになってしまい可哀想なことをしてしまったので、元いた公園に埋めることに。

併せて、冬眠の時期が近づいてきたこともあって他のカタツムリも元いた場所に帰してあげることにしてお別れを。

そこでも娘は見届ける最後まで大泣き。。それだけ大事に愛情持って育ててきたということでしょう。

生と死、出会いと別れ、慈しみ・・。色んなことを子どもたちにも親たちにもあらためて教えてくれたこの小さな命たちに感謝です。

後日談

そしてそんなカタツムリ達が残してくれた生命は、なんと今日現在で80匹・・!

最近では、毎朝「今日は何匹生まれてる?」が日常会話になっているほど。。キャベツをめくるとビッシリいるカタツムリ達。

生まれたばかりは一巻き半くらいの小さな小さな殻も透明な赤ちゃんだったのが1週間ほどで3巻くらいの立派なカタツムリに。80匹が全部大きくなったらどうなるんだろう・・とザワザワしながらも、この寒い時期に子どものままで帰すわけにはいかないのでせめて春まではと頑張って日々育てています。