衛藤先生の話の続きで、今日は「話を聞くことの大切さ」を。
職場のメンタルヘルスの講演に来ていただいたこともあり、「部下の話を聞くこと」の大事さについてじっくりと話をしていただけました。
部下の話を聞くと、つい「解決しよう」「導いてやろう」となってしまいますが、とにもかくにも「聞くこと」が大切ということ。頭ではわかっているつもりですが、衛藤先生いわく、「皆さんが必要と思っている倍くらい聞くくらいでちょうどいい」とのことでした。
また、身近であればあるほど人は話を聞かなくなるということで、いろいろな夫婦の事例をもとにしたあるあるネタで会場は爆笑の渦でした。
「分かってもらって当然だ」、「これくらいは、やってくれて当たり前だ!」と言う感情を心理学では、一体感願望と言うんだそうです。(母と子の関係がまさにそうで、小さな子どもは自分一人で何にもできないからこそ母親を使って自分の欲求を満たす)
しかし、部下や妻はどんな親しく身近な存在となっていたとしても、違う存在。一緒であるわけがない。しかし、そのことを忘れて「考えも、感じ方も、同じであって欲しい」と一体感願望が出てきてしまう。
でも、相手はそれぞれに違う家庭で育ち、考え方も、感じ方も違うのです。だからこそ、お互いに自分の想いを一生懸命に伝えてたり聴いたりといったことをきちんとしなければいけないのだそうです。
それを先生は「離別感」とおっしゃっていました。
夫婦でその感覚を思い出すために一番ピッタリなのは「初めてのデート」なんだとか。
夫婦でその感覚を思い出すために一番ピッタリなのは「初めてのデート」なんだとか。
初めてのデートでレストランに行って相手がコップを倒したとして、頭ごなしに怒ったり不機嫌になったりしませんよね?と。「服濡れてない?大丈夫だった?」とか相手の立場にたって優しい言葉をかけてあげますよね?という絶妙な例え話で自分も反省することがたくさんありました。
子どもと接するときも、話を聞くことはやはり大切で、アメリカの研究者ウェイトリーの詩を紹介していただきました。こちらも、日々子どもと接する中でほんとに大事な考え方の一つだと共感したので、心に刻むためにも、以下に引用しておきたいと思います。
「子供の話に耳を傾けよう」きょう、少しあなたの子供が言おうとしていることに耳を傾けよう。きょう、聞いてあげよう、あなたがどんなに忙しくても。さもないと、いつか子供はあなたの話を聞こうとしなくなる。子供の悩みや要求を聞いてあげよう。どんなに些細な勝利の話も、どんなにささやかな行いもほめてあげよう。おしゃべりを我慢して聞き、いっしょに大笑いしてあげよう。子供に何があったのか、何を求めているかを見つけてあげよう。そして言ってあげよう、愛していると。毎晩毎晩。叱ったあとは必ず抱きしめてやり、「大丈夫だ」と言ってやろう。子供の悪い点ばかりあげつらっていると、そうなってほしくないような人間になってしまう。だが、同じ家族の一員なのが誇らしいと言ってやれば、子供は自分が成功者だと思って育つ。きょう、少しあなたの子供が言おうとしていることに耳を傾けよう。きょう、聞いてあげよう、あなたがどんなに忙しくても。そうすれば、子供もあなたの話を聞きに戻ってくるだろう。